発表会で子どもたちと一緒に「おおきなかぶ」の劇あそび・オペレッタを演じようと考えている先生方のための、特集ページです!
ロシア民話の「おおきなかぶ」は、保育所や幼稚園に必ず1冊は絵本があって、子どもたちや先生方にとってもなじみの深いお話ですよね。
今回は、そんな「おおきなかぶ」の劇あそびについて、オススメの年齢や演じる際のポイントを解説する他、導入に適した教材や音源の紹介もしていきたいと思います。
★ストーリー★
おじいさんが畑にかぶの種を蒔いて育てると、甘くて大きな大きなかぶができました。「うんとこしょ、どっこいしょ」 おじいさんはかぶを抜こうとしましたが、大きすぎて一人では抜くことができません。
そこでおじいさんはおばあさんを呼んできて、手伝ってもらうことにしました。かぶをおじいさんが引っぱって、おじいさんをおばあさんが引っぱって、「うんとこしょ、どっこいしょ」それでもかぶは抜けません。
おばあさんは孫娘を呼んできて、孫娘はいぬを呼んできて、いぬはねこを呼んできて、みんなで一列になって抜こうとしますが、まだまだかぶは抜けません。
最後にはねこがねずみを呼んできて、「うんとこしょ、どっこいしょ」
そうしてようやくかぶを抜くことができました。
★演じやすい年齢★
シンプルに演じるなら2~3歳児がおススメです。順番に登場し、みんなで繰り返し同じように演じるという構成は、3歳未満児向けと言えます。
また、名前を呼ばれて返事ができるようになった、という成長を見てもらいやすい題材でもあります。
ただし4~5歳児が演じる場合でも、一人ひとりにしっかりとしたセリフを用意したりダンスを盛り込んだりすることで十分に見ごたえのある劇が完成します。「みんなで力を合わせて1つのことを成し遂げる」という物語のテーマも4~5歳児にピッタリですね。
★この題材のポイント★
登場人物が順番に出てくる
登場人物が順番に登場してかぶを引っ張る列に加わっていくという展開なので、舞台袖への出入りもなく、子どもにとってもわかりやすい構成です。
どうしても、始めに登場するおじいさん役と最後に登場するネズミ役で、演じる時間に差ができてしまいますが、始めから全員が後方の椅子に座っていて、「うんとこしょ、どっこいしょ」をみんなで一緒に言うといった形にすれば差を軽減できます。
また、逆に演じる時間の差を活かして、長い時間ステージに立つのが難しそうな子に最後のトリを任せ、短い時間でも楽しく参加できるようにすることもできますよ。
同じことをみんなで繰り返す
全員の動き・セリフがほぼ同じなので、短い時間でみんなで一緒に練習することができます。
お友だちと一緒に何度も繰り返すことで自信をもって楽しく演じることができますね。
3歳未満児にありがちな、突然の心変り&配役変更にも柔軟に対応することができますよ。(笑)
登場人物を自由にアレンジできる
一般的におじいさん、おばあさん、孫娘、犬、猫、ネズミが登場するおおきなかぶのお話ですが、これらを別の動物やキャラクターにアレンジしてもいいかもしれません。
例えばうさぎやライオンなど子どもたちの好きな動物にアレンジすれば、子どもたちと一緒に劇を作り上げた印象がありますし、あまり劇あそびに参加したがらなかった子が楽しんで役になりきるきっかけになるかもしれません。
アンパンマンなどのキャラクターが登場するパターンもありますよ。
また、始めに種をまく役を「おじいさん」から「◯◯先生」に変更すれば、先生が物語の始めから子どもたちをすぐそばでサポートすることができますよ。
最低限必要な大道具は「かぶ」のみ
大道具として最低限用意しなければいけないのが「かぶ」だけなので、準備にそれほど時間がかからないというのもポイントです。
そしてこのかぶをどういう形式にするかで劇全体の印象も大きく変わるので、工夫のしどころとも言えます。
かぶの葉っぱは、長い緑のロープや帯に葉っぱを付けた物が多いようです。全員がロープを持つことで演じている感が高まりますし、身体を引っ張るよりも安全で、一列に並びやすいなどたくさんのメリットがあります。
子どもの人数が多い場合は、ロープの本数を増やして、上下2段に分かれて並ぶなどの方法が考えられますね。
かぶそのものは、白いポリ袋に丸めた新聞紙などを入れて膨らませたものが多いようです。軽い素材なら、抜けた際にポーンと宙を舞っても安全ですし迫力がありますね。
先生がかぶになって子どもたちに引っ張られるパターンもありますよ。(笑)その場合は、抜けない時や抜けた時のリアクションが会場の笑いを誘います。(笑)
他の劇に比べて子どもたちが手を加えらえる部分が少ないので、4~5歳児が演じる際には、背景の絵などをみんなで力を合わせて描くのもいいかもしれません。
↓これらのポイントを踏まえて、実際に演じている動画を見てみましょう。
各園の先生方の様々な工夫や配慮が見えてきますよ。
《実際に演じている動画を検索する》
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★導入となる絵本・シアターなど★
いちばんシンプルな導入は、絵本で「おおきなかぶ」の物語に親しむことです。「うんとこしょ!どっこいしょ!」といった部分は子どもたちと一緒に読んでみても楽しいですし、物語にグッと入り込みやすくなりますよ。
パネルシアターやペープサートを使う方法もあります。自作しても良いですし、市販のものもあります。
【くるくるシアター】おおきなかぶ
「おおきなかぶ」の物語を知った後なら、手遊び「ちいさなにわ」をアレンジ!「♪花が咲きました」の部分を「♪かぶができました」に替えるだけで「おおきなかぶ」の手遊びができちゃいます!かぶは春の野菜なので、「♪春になって~」の部分もマッチしてますね。
笠間 友部 ともべ幼稚園 子育て情報「手遊び・歌遊びVol.23 ちいさなにわ」
さらにオススメなのが「指人形」を用意すること!手袋シアターとして先生が演じて見せるのはもちろん、子どもたちに自由に遊ばせることで自然と役になりきって動かしたり、お話ごっこが始まったりしますよ。突然劇あそびをさせるのではなく、普段のあそびの延長から劇あそびにつなげていきたいですね。
手袋シアター「おおきなかぶ(大きなかぶ)」
★この題材が含まれている音源★
この題材を演じる際によく使われている音源や台本などを集めました。
クリック先で試聴できる場合もあるので、使いやすいものを探してみてくださいね。
学芸会 コロムビアミュージックエンタテインメント 2010-08-04
教材用 日本伝統文化振興財団 2013-03-27
学芸会 コロムビアミュージックエンタテインメント 2009-08-19
以上、「おおきなかぶ」の劇あそび特集でした!
王道&定番の題材ですが、それだけ子どもにとって親しみのあるお話ですし、アレンジ次第で十分に子どもたちの個性を表現できるので、ぜひ楽しみながら演じてみてくださいね!
こどもっとでは、他にもたくさんの劇やオペレッタを紹介しています。ぜひサイト内で検索してみてください!
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