【絵本】きみの行く道【人生の壁にぶつかっている人へ】

【どんな絵本?】
絶望している人に立ち上がる「希望」を、迷っている人に決断の「ヒント」を、ためらっている人に一歩踏み出す「勇気」をくれる絵本。

【おすすめポイント】※ネタバレあり
もしも皆さんが今、人生に十分満足していて、大きな悩みも悲しみもなく、希望を胸に毎日楽しく暮らしているのなら、この絵本を読む意味は全く無いと思います。(笑)

シオドー・スース・ガイゼルさんが86歳の晩年(1990)に発表したこの絵本は、ニューヨークタイムズのベストセラーに2年以上登場し、世代を超えて大ヒットしました。

この絵本の主人公は「きみ」。つまり読んでいるあなた自身となります。あなたの分身が、ちょっと不思議でかわいい絵で表現された人生という名の道をズンズン進んでいくという内容なのですが、進んでいく先に「きみ」に待ち受けているのは・・・。

ページをめくるたび、かわいい絵と優しくユーモラスな言葉で語られる「失敗」、「苦悩」、「絶望」、「劣等感」、「停滞」、「未知」、「不安」、「孤独」、「恐怖」・・・。
人生の壁にぶち当たっている人なら必ず、今の自分と重なってグッとくる場面があるはず。そんな人達の想いを全て、作者のスースさんは温かく包み込み、受け止めて、そっと背中を押してくれます。

きっとスースさん自身も人生の中で数々の困難を乗り越えてきたのだろうということが言われなくても伝わってくる、説得力に満ちた内容です。訳者の伊藤比呂美さんの日本語選びもまた素敵なんです。(※個人的に現在プレミア化しつつある旧訳版の方が断然オススメです。)

【読む時のポイント】
この絵本、5歳児さんに一度読んだことがありますが、みんな引き込まれつつもポカーンとしていました。(笑)
「きみ」が不思議な世界を進んでいく様子に夢中になりはしますが、この絵本に込められたメッセージはまったく伝わっていない様子でした。(笑)人生始まったばかりなので、当たり前ですよね。(笑)

でも目の前にいるこの子たちも、これからの人生の中でいつかものすごく辛い経験や高い壁を経験するんだろうなぁと考えると、そんな時にこの本を思い出してほしい、手に取ってほしい、そう強く感じました。

そのため、子どもに限らず人生の節目や決断のタイミングを迎えている人や、辛い出来事があって人生に絶望している人にプレゼントしてあげる、というのがこの絵本の一番の活かし方かもしれません。

こういう素敵な知見に満ちた本が、子どものコーナーにこっそりと紛れ込んでいるのが絵本の面白いところなんですよね。

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