パラバルーン演技大特集!
子どもたちが夢中になって遊んでくれるパラバルーン!
お友だちと力を合わせていろんな技ができるようになってきたら、運動会などでぜひお父さん、お母さん、お家の方々にも見てもらいたいですよね。
今回は、運動会などでパラバルーン演技を披露する際のポイントについて解説します。
導入から選曲、技の構成、練習方法まで、現場の先生方のお役に立てるような内容を目指しましたので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
パラバルーンで、子どもたちの成長を知ってもらおう!
まず大前提として押さえておきたいのが、運動会でパラバルーン演技を披露する意味についてです。
保育園・幼稚園での運動会は、
「みんなで身体を動かすことを楽しむ」
「日々の成長やできるようになったことをお家の方に見てもらう」
ということが主な目的かと思います。
4、5歳児はお友だちとの関わりも増え、一緒に遊んだり、協力して何かを成し遂げたりする力が育ってきます。
そのため、みんなで力を合わせて行うパラバルーンはまさにうってつけ!
ただ、だからといって、運動会で披露するために急いでパラバルーンを練習する、というような流れにならないようにしましょう。
ぜひ普段のあそびの中でパラバルーン遊びに親しんで、「運動会でもやりたい!」という気持ちを子どもたちがもてるようにしたいですね。
(とは言っても、日々の激務やスケジュールに追われて、なかなか丁寧な導入も難しいんですよね汗)
友だちと一緒に身体を動かすパラバルーンはとっても楽しいので、運動会で披露する・しないにかかわらず普段から遊んで親しんでおくといいですね。
次は運動会での演技に向けた導入&練習方法についてです!
まずはパラバルーンを遊び倒そう!
せっかくパラバルーンを運動会などで披露するなら、みんなでカッコイイ大技を繰り出したい!
でもカッコイイ大技ほど、「動かさない」「ゆっくり動かす」などの我慢の動きが必要となります。
子どもにとって、ちょこっと動かせば大きな波が起こせるパラバルーンを動かさずに「我慢」するのは結構難しいんです。(笑)
そこで、本格的に技の練習を始める前に、満足するまで思う存分パラバルーンで遊ぶ時間を設けることをオススメします!
4~5歳児の初めてのパラバルーンは、まずは円になって座って遊ぶのがおススメ!
「小波」や「横波」、「大波」、などの基本技でバサバサとたっぷりパラバルーンを動かした後は、「大風」や「お山」などの、動かし方に決まりがある技をやってみましょう。
簡単な技が成功するにつれ、だんだん、好きなようにバサバサと動かしたい欲求よりも、みんなで息を揃えてもっといろいろな技をやってみたいという気持ちが大きくなってきます。
その段階まで来たなと思ったら、いろいろな技を提案しながら、みんなで難しい技にもチャレンジしていきましょう。
パラバルーンの技や表現方法の一覧は以下の特集ページにまとめてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【室内遊び】パラバルーンあそび特集!【保育】年齢別の楽しみ方から、難しくてカッコイイ大技まで!
次は、運動会演技に向けた選曲についてです!
楽しく演技ができる曲を選ぼう!
パラバルーン演技の選曲で大切なのは、
「子どもたちが親しみがもてる曲であること」
「8拍子ずつに区切れること」
「曲のテンポ」
です。
子どもたちが普段から慣れ親しんでいる曲や大好きな曲、もしくは初めて聴く曲でも、この曲で演技してみたい!と思える曲を選びましょう。
その際できれば、8拍子ずつに区切れる曲を選ぶことをオススメします。技の構成がしやすくなりますよ。
いくつか候補を考えておいて、子どもたちと一緒に決めると、運動会への意欲も高まりますね。
もう一つ、「曲のテンポ」も、パラバルーン演技では非常に重要です。
パラバルーン演技に最も適しているテンポは、一般的に♩=120前後 とされています。
♩=60は、一分間に60回打つ早さなので、ちょうど時計の秒針と同じテンポになります。
♩=120は一分間に120回打つ、という意味なので、1秒に2回打つ早さということになりますね。
この♩=120というテンポは、子どもが行進して歩きやすいテンポです。
これ以上速いと、パラバルーンの動きが追いつかず、逆にゆっくりだと間延びして技が決まりにくくなります。
曲のテンポはどうやったらわかるの?
曲のテンポ(BPM)は、以下のサイトで測ることができます。
webアプリ「BPMタップテンポはかるくん」
測り方はいたってカンタン。パソコンやデッキから曲を流しながら、リズムに合わせてボタンをタップするだけです。しばらく押していると、数値が安定してきて、テンポがわかります。(スマホでタップするよりも、パソコンでクリックしたほうが測りやすいかもしれません。)
リンク先のサービスで計測できない場合は、「BPM 測定」などで検索するといくつか類似のものを見つけることができますよ。
使いたい曲のテンポが遅いor早い時は?
どうしてもこの曲で演技したい!
でもテンポが・・・。
そんな時は曲のテンポを変えてしまいましょう。
オススメの無料ソフトはこちら。
聞々ハヤえもん
曲のキーやテンポを自由自在に変えられる優れもの!スマートフォン向けのアプリもあります。
沢山の機能がありながらもとてもシンプルで、保育士がちょっとだけ曲の音程やテンポを調節するのにピッタリです。開発者の方が丁寧に解説してくださっているので、必要な際には使ってみてはいかがでしょうか。
曲が決まったら次は、演技の技構成です!
カッコイイ技構成を考えよう!
技構成を考える上での基本
まず、曲の中に8拍子がいくつあるかを数えましょう。そして、それぞれの技に必要な拍数も書き出して、曲に合わせて並べていきます。
その際、技と技の間隔が短すぎるとかなり難しくなります。
次の技の準備をしたり、みんなで息を揃えたりできるように技と技の間のカウントは少し余裕をもたせると良いでしょう。
紙に歌詞とカウントを書き出して、その横に技を書いていくと視覚的にもわかりやすく考えることができますよ。
オススメの技構成
技構成に関しては年齢や人数、曲の雰囲気などによって本当に様々なパターンがあるので一概には言えませんが、基本的には、
序盤は基本技
(小波、横波、大波、シーソー、お山など)
↓
サビで動きのある大技
(メリーゴーラウンド、あさがお、風船・気球など)
↓
間奏で体形移動や、穏やかな技
(お家、大波、ポップコーンなど)
↓
大サビで迫力のある大技
(メリーゴーラウンド、風船・気球など)
↓
フィニッシュの技やポーズ
(花火、飛び出すフィニッシュなど)
という構成が多いようです。
保護者の方の中には、パラバルーンを全く見たことがないという方も多く、そういった方々はバルーンがふくらむだけでも「わぁ!」と歓声を上げてくださいます。
そのため、演技の序盤はパラバルーンの紹介を兼ねた基本技を行い、サビで大技を繰り出すと、最初から最後まで見ごたえのある演技となりますよ。
特に大きく歓声が上がるのが、「風船・気球」や「メリーゴーラウンド」、「花火」などの技です。これらは、ぜひここ一番の見せ場にもってきたいですね。
フィニッシュについて
演技のラストを締めくくる最後の技も悩みどころですよね。
もっとも多いのが、観客の方を向いて決めポーズをするパターン。演技の内容や曲のテーマにちなんだポーズをするとカッコよくまとまりますね。
その際、一度パラバルーンの中に入ってから、バサッとバルーンを取り去って登場する方法もあります。
【パラバルーンの技】飛び出すフィニッシュを解説!【保育】演技の最後に、決めポーズで登場!
もう一つ多いのが、曲の終わりに合わせて「花火」を打ち上げるパターン。
こちらも、高く打ち上げるコツをまとめてみたので参考にしてみてください。
最後に、パラバルーン演技を練習する上で大切なその他いろいろなコツについてもご紹介します!
その他の重要なコツについて
正しい握り方を知らせよう
パラバルーンは、端を順手で握り親指を下からかけて持ちます。
演技の途中でバルーンが手から離れてしまうと、フワリと浮き上がっていってしまい再び握るのが大変なので、しっかりと持つようにしましょう。
並び順を考えよう
背の順でそのままパラバルーンを囲むように円を作ると、一番小さい子と一番大きい子が隣り合ってしまいます。
隣の子と身長差があるとバルーンの上げ下げが難しくなるので、背の小さい子から、順番に左右に振るように配置を決めていくといいでしょう。
また、隣の人との間隔を保ったり、自分の位置がすぐわかるように、それぞれが持つ場所に名前を書いたテープを貼っておくのもいいですよ。
目安となる円を描こう
演技の途中で全体の位置がどんどんズレていくのを防ぐために、足元にパラバルーンと同じ大きさで円を描いておくのもオススメです。園庭で行う場合はラインパウダー、体育館で行う場合はラインテープですかね。
バルーンを持って回転する技も、線の上を歩けばその場できれいに回ることができます。
また、「風船(気球)」を行う場合は、あまり中心に近づきすぎると互いに衝突する危険があるため、慣れるまでは内側に一回り小さな円を描き、ここまで円を狭める、という目安にすると安全に行うことができます。
録画して客観的に見てみよう
最後に、かなり重要なポイントです!
演技の練習がすすんで上手に技を繰り出せるようになってきたら、一度子どもたちの演技を録画して、みんなで客観的に自分たちの演技を見てみることを強くオススメします!
外から見るととっても迫力があって見応えがあるパラバルーン演技。
ですが、実際に演じている子どもたちから見えるのは、目の前でバサバサと動くパラバルーンだけ。その状態でいくら「スゴイ!」「上手にできてるよ!」と褒められても、あまりピンときません。
筆者もかつてパラバルーン演技の指導をした際に、姿勢や歩き方などの細かい部分を伝えようと、子どもたちの演技を録画して見せたことがありました。
その際に子どもたちから出てきたのは、「すげ~っ!ふくらんでる!」「こうなってたんだ!」とパラバルーンの動きそのものに感動する言葉でした。
自分は見栄えばかりに気を取られて、一番大事なことを忘れていた、とすごく反省したことを覚えています。
運動会という大舞台で保護者の期待も背負う中、担任として子どもたちの立派な姿を見せなければ・・・!とついつい意気込んでしまいがちですが、
何よりもパラバルーンというあそびを子どもたちと一緒に楽しむことを忘れないで練習をすすめていきたいですね。
こどもっとには、実際に運動会等でパラバルーン演技を行っている動画もたくさんあるので、タグ検索などで探して、参考にしてみてくださいね!
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