【絵本】おすしのうた【ハイテンションで独特の世界観！】

おすしのうた　牛窪良太

【どんなおはなし？】

お寿司の中では地味なかんぴょう巻きが、みんなに励まされて元気を取り戻すおはなし。

【おすすめポイント】

この絵本の特徴は、なんといっても華やかでハイテンションな世界観！コラージュの技法などを用いて、お寿司の高級感が溢れる独特の絵柄になっています。

また物語には、お寿司のネタにちなんだ様々なキャラクターが登場！「中トロっち」や「テッカ５」、「たまごちゃん」、「大トロ様」、「エビちゃん」「ウニじい」、「カリフォルニアロール」まで！紹介しきれないほどたくさんいます。表紙の裏にはキャラクターの一覧が載っていて、誰がどの場面で出てきているのか子どもたちと一緒に探すのも面白いですよ。

さらにこの絵本がシュールなのは、こんなにカワイイキャラクターたちが、食べられていくというところ。（笑）
彼らにとって「食べてもらう」ということがステータスになっているようで、主人公であるかんぴょう巻きは、自分だけなかなか食べてもらえないことや、海出身の食材でないことにコンプレックスを抱いています。
果たしてかんぴょう巻きは、自分に自信を持つことができるのでしょうか！？

あまり馴染みのない食材も食べてみるきっかけになる、食育にもピッタリの絵本です。

【読む時のポイント】

かんぴょう巻きの「かんぴょう」とは、ウリ科のユウガオという植物の果実を細長く剥いて乾燥させたものです。子どもたちに聞かれた際には答えてあげられるようにしたいですね。

キャラクターたちがどんどん食べられていく場面は別にグロテスクではないのですが、読み方によっては子どもにとってけっこう衝撃的なシーンになるかもしれません。（笑）　お寿司たちにとって嬉しいことなんだとわかるように、明るく楽しい雰囲気で読んであげたいですね。