【どんなおはなし?】
2匹のカエルが綺麗な紐を見つけて、「僕のものだ!」と引っ張り合うおはなし。
【おすすめポイント】※ネタバレあり
ある日アマガエルくんは、森の中で見たことのない綺麗な紐を見つけます。(なんだろう、これ)と拾おうとしたその時、同じタイミングで紐を見つけたツチガエルくんもやって来て、2匹は紐の取り合いでケンカになってしまいます。
綱引きのように紐を引っ張り合い、「ぼくが先に見つけたんだぞ!」「はなせ~!」とどちらも一歩も譲りません。こういう姿、2~3歳くらいの子どもでもよくありますよね。
そこへアカガエルくんがやってきて、「面白そう!」と綱引きに加わります。さらにはトノサマガエルくん、ヒキガエルくん、ウシガエルくんとどんどんカエルが増えていき、最終的には6匹のカエルが二手に分かれて「はなすもんかー!」と大騒ぎ。
・・・とその時、きれいな紐が大きな口を開け、「はなさないでね~。いまからみんなをたべてあげるからねぇ~!」
なんときれいな紐だと思っていたものは、大きなヘビだったのです!さっきまで「はなすもんかー!」と言っていたカエルたちは、あっという間に手を放して森の中へ逃げて行ったのでした。(笑)
【読む時のポイント】
きっかけは、アマガエルくんとツチガエルくんの紐の取り合いです。2~3歳くらいの子どもたちもよく、玩具や場所の取り合いで引っ張り合いになっていたりしますよね。「みんなも、こんな風にケンカしちゃうことあるんじゃないかな?」というような言葉がけをすれば、子どもたちも自分のことのように絵本に没入してくれますよ。
読んだ後は、「友だちとケンカをしていると、カエルたちのように大変な思いをするかもしれないね。」といったような方向に話を持っていくのもアリかもしれませんね。
子どもの様子にもよりますが、ヘビのセリフは思いっきり怖~く、嬉しそうに演じましょう!(笑)オチの絶望感&パニック感がこの絵本の最大の盛り上がりどころですからね!(笑)
また実はヘビは、正体を現す数ページ前から、少~しだけ目を開け始めているのです。(笑)が、始めはそこに気が付かないように読むのがポイント!2回目以降読むときには、子どもたちは始めからヘビだということを意識して見るため、「あっ!もう目、開けてるっ!!」という気づきがあって、2度楽しめますよ!