【どんなおはなし?】
指しゃぶりがやめられない女の子の指に、「ゆびたこ」という謎の生き物?ができてしまうお話。
【おすすめポイント】※少しネタバレあり
この絵本、幼児向けの絵本には珍しく、ただでは終わらない展開が楽しいんです!
ついつい指しゃぶりをしてしまう子っていますよね。「気持ちを落ち着かせるためのものなので無理にやめさせるのは良くない」とか、「歯並びに影響するので、2歳頃にはやめさせたほうがいい」とかいろいろな意見がありますが、さすがに本人にとっても小学生になってまで指しゃぶりをしてしまうのは少し恥ずかしい・・・。
この絵本の主人公も、指しゃぶりをやめられなくて悩む5歳児の女の子です。お母さんに包帯を巻かれても、お姉ちゃんにワサビを塗られても、お父さんにお説教されても、気が付くとついつい指は口の中。そんな女の子の指には大きなたこができていました。
ある日、そのたこを指でグリグリ押すと、「イタッ!」と指が声をあげます。見ると指にはおじさんのような顔が!!「ゆびたこ」と名乗るその顔は、大きな目にタコのような唇、そして主人公たちと同じように関西弁でしゃべるというキャラクター!一度見たら頭から離れないインパクトです。人によってはちょっと怖いかも。(笑)
このゆびたこ、「あんたが いっぱい すうてくれたから、こんなに せいちょう できたわ。」と女の子に感謝を示しつつ、「いつもみたいに すってくれよー」と指しゃぶりを勧めてきます。ゆびたこが大きくなってしまう未来を想像して怖くなった女の子は、その日からひたすらに指しゃぶりを我慢します。
我慢し続けて2週間。もう二度と指しゃぶりをしてもらえないと気が付いたゆびたこはショックを受けて、日に日にしょんぼり薄くなっていきます。
「たのむ。わいは もう きえてしまう。さいごに いっかいだけ ゆび すってくれ・・・・」
なんだかゆびたこがかわいそうになってきた女の子。やめられそうな指しゃぶり。
最後にもう一度、指しゃぶりする・・・?
・・・続きはぜひ絵本で!面白いですよ~!
【読む時のポイント】
自分の指に顔ができてる、というシチュエーションはゆびたこのデザインも相まってけっこう怖いかもしれません。憎めないキャラクターなのだということが伝わるように、あまり脅かすような雰囲気ではなくユーモアたっぷりに楽し気に読んであげるといいかもしれませんね。
また実際に指しゃぶりをしている子がいる場合は、主人公と同様に少し恥ずかしい気持ちになるかもしれません。「◯◯ちゃんもゆびたこできちゃうよ」など、みんなの前で名指しなどはしない方がいいですね。